BOOK OFFは油断させる
最近買った本のリスト。
口裂け女―Comic from the movie (単行本コミックス)
- 作者: 横田直幸,白石晃士,高村しづ
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2007/03/09
- メディア: コミック
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- 作者: 山田秀樹
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2007/03/24
- メディア: コミック
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- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/09/07
- メディア: 雑誌
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BOOK OFFへ行くとどうもひどいマンガを買ってしまうことが多くなる気がする。『口裂け女』は人物の顔の描き分けができていないどころか、女性と男性、子どもと大人、それぞれさっぱり区別できない。描き分けるうえでのポイントは、唇の厚みや目と顔とのサイズ比率や眉なんかだろうな。
しかし、ネタバレしてしまうが、この高村しづの『口裂け女』では、口裂け女という怪物が人間に次々と乗り移り、そして乗り移られた人間は外見が完全に口裂け女になってしまう(もとの面影はまったく残らない)という設定になっている。つまり、高村しづのマンガのヘタクソさ加減が、外見の描写はことごとくあてにならないことを示す伏線になっているのだ。
高村しづの絵を読みづらいのは、上にあげたポイントでルールを守れていない、つまりステレオタイプに則っていないからだが、これは小説でいえば、そうであるものを「そうである」と書く、ということに相当するのであって、「そうである」とはっきり書かずにそうであることを伝えるには技術が必要だ。マンガはこの点、登場人物を類型的であると言われてしまうことが多く、またそれだからこそ、類型が記述していない部分をことさらに奇抜にすることになる。
『魔乳秘剣帖』は、この記事で見て以来読みたかったもの。これは、主人公の女性の乳房がだんだんと大きくなっていく筋立てで、マンガ家に微妙な描き分けを要求する。そしてそれは達成されている。
以前、「貧乳は成長の可能性を示す」という話をきいたけれども、このマンガでは主人公の乳房の巨大化は、とりあえず現在のところ主人公に影響を与えていない*1。2巻以降では問題になるのかもしれない。
*1:巨大な乳房の所有それ自体は影響を与えている。