哀悼平和

　悲しみで花が咲くものか、と言うが、言わないか、「悲」の字は「韮」に似ていなくもない。そして韮はユリ科である。
　今年だけは911に若干の思い入れがあり、おそらく、来年もそうなるだろう。それを祈ることがほかのことを祈らないことを意味するとしても、まずは祈れる範囲から祈るしかない。
　ところで、なにに向かって祈るかというと、そりゃああなた、全知全能の神に向かってですよ。この多い可能世界のどこかには、そういうのが必ず実在しますからね。ひょっとしたらその神は自分で持ち上げられない石を創造することすらできるかもしれないしね。
　しかしそのような神でさえも、私のいるこの世界となにか因果関係を持つことはできないから、このような祈りは無意義なのだけど。

　最近借りた本のリスト。

視線は人を殺すか―小説論11講 (MINERVA歴史・文化ライブラリー)

新版 文学とは何か―現代批評理論への招待

現代アート入門―「今」に出会う歓び

現代芸術事典―アール・デコから新表現主義まで

美学への招待 (中公新書)

美学辞典

パロディの理論

哲学・航海日誌

　『哲学・航海日誌』の27章、行為者の数えかたの問題を調べるよう、8月8日のおれからメッセージを受信していた（ので借りた）のだけど、なんのためにそれを問題としたのかは、過去のおれは示してくれなかった。あと「RATIO」4号にも柏端達也が同様の問題を検討しているらしい。なんだろう。8月8日になにがあったんだ。