あなたのkugyoを埋葬する

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今週で文学フリマ24を完遂させるぜ

 

 最近買った本のリスト。

群像 2009年 05月号 [雑誌]

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文学界 2009年 05月号 [雑誌]

文学界 2009年 05月号 [雑誌]

 最近借りた本のリスト。
山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)

山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)

他性の境界 (双書エニグマ)

他性の境界 (双書エニグマ)

批評とポスト・モダン (福武文庫)

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表象の奈落―フィクションと思考の動体視力

表象の奈落―フィクションと思考の動体視力

郵便的不安たち

郵便的不安たち

彼女の「正しい」名前とは何か―第三世界フェミニズムの思想

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スティグマの社会学―烙印を押されたアイデンティティ

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アウトサイダーズ―ラベリング理論とはなにか

アウトサイダーズ―ラベリング理論とはなにか

相対主義の極北

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なぜ私たちは過去へ行けないのか―ほんとうの哲学入門 (魂の本性)

なぜ私たちは過去へ行けないのか―ほんとうの哲学入門 (魂の本性)

開かれ―人間と動物

開かれ―人間と動物

アウシュヴィッツの残りのもの―アルシーヴと証人

アウシュヴィッツの残りのもの―アルシーヴと証人

賭博/偶然の哲学 (シリーズ道徳の系譜)

賭博/偶然の哲学 (シリーズ道徳の系譜)

 『ドーキー古文書The Dalkey Archive』のような文学ばかり読んで生きていきたいね。こちら(フラン・オブライエン「ドーキー古文書」(1964) - キッチンに入るな)のご紹介で知りました。そうか、オブライエンって、『スイム・トゥー・バーズにてAt Swim-Two-Birds』の著者か。それほど無名ってわけでもないんだなあ。


 小説を最近また書いていて、やはりどうもせりふにかかずらってしまうことが多いんで困っている。実生活においても、話し言葉の世界で島田紳助みたいな動員力を磨くよりは、書き言葉の世界で説得力を磨くほうが好きなんだけど、小説の登場人物はみな書き言葉しか使えない*1。そこに小説の息苦しさを感じるし、いっぽうで、この種の息苦しさがないような芸術には、あまり関心をひかれない。


 そして、そうした観点で読むと、『山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)』はどうにも厳しい。どんな小説を書くにせよ、ダーシと3点リーダと伸ばし棒との使い分け(使わないことも含めて)は現代の日本において必須だと思うんだけど、この作品ではそれらの使い方がよくない。いや、たぶん使い分けられてはいるのだろう、なんらかの基準で。
 『作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス)』は非常によかったんだけど、あれを読んだ当時のおれのことなどまったく信用できないからなあ(人格の同一性のあいまいさによる)。読み返してみたくて家を探し回ったけれど見つからない。あの本は手放したのだったか。

*1:この1文には審級の混同がある。つまり、あたりまえだが、話された言葉を書き取ったら、それは(ここでいうところの)書き言葉になってしまう。もちろん、その書き取る行為が完全に成功裡に終わることはないにせよ、すべての言葉が書き言葉か話し言葉かに回収されてしまうことは、取り立てて珍しいことではあるまい。