あなたのkugyoを埋葬する

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「眼鏡文人 vol.1」

第8回 文学フリマで買った同人本の紹介です。

  • 黒死館附属幼稚園:「眼鏡文人 vol.1」(\600)


 小栗虫太郎黒死館殺人事件』をとりあえず読んでおく、という態度が、いまでも生き残っているかどうか、ないんじゃないか、という状況に一石を投ずるべく、小栗フリークを育てるためにと作られた同人本。表紙画像からもおわかりのとおり、「眼鏡文人」は改訂新版で、2005年にできあがったものを2009年の第8回・文フリにあわせてレイアウトをすっきりさせたもののよう。同人本のいいところって、技術向上などにあわせて好きなタイミングで改版が入れられるところですよね(ウェブもそうですけど)。
 『黒死館』に代表される「法水麟太郎シリーズ」の主要登場人物が特徴されていて、圧巻はシリーズ10作品から法水らの描写をかき集めた、19ページにわたる表。さらに、単なる引用インデクスではなく、小栗に対するツッコミ・コラムもあって楽しめます。
 小栗以外にも眼鏡文人を扱っていこう、という同人誌として継続しているようですが、眼鏡でない文人っていねえだろ! というツッコミは、かえってこちらの同人への期待を増しますね。


 こちらは関連ブログだそうです。
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