あなたのkugyoを埋葬する

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雙峰祭その後

 筑波大学の文化祭でもらってきた冊子が手元に戻ってきたので、「リスク工学研究」Vol.2についてまずは書こうかな。


 筑波大学大学院 リスク工学専攻が出している雑誌、ええとこれはなに誌と呼べばいいんだろう? Risk Engineering Research Meeting (RERM)で研究会だから会誌かな?
 いちおう大学で私が専攻していることになっている分野に、これはごく近いものだから、うまく読み取れていないと恥ずかしいのだが、まあざっと。


 学会誌などにはぜんぜん明るくないから、掲載順と内容との関係はよくわからないけど、巻頭言を除けば最初に来ている「1999 年台湾集集地震後の集集鎮における民間施設の空間復興モデルと再建過程」がまずすごい。これは、各施設は平常時に単位量1を、更地状態では0を、瓦礫を撤去して更地に戻す必要があるときには負を持っているとして、施設ごとに復旧・再建までの過程をデータ化し、分析したもの。これで地域全体を見れば、その地域の空間復興モデルがわかり、復興再建過程の類型が理解できるわけである。すげえ。この研究には数々の研究の種が埋まっている感じだ。執筆者の村尾修は、「次は生活復興もモデル化してやっぜ!」と言っている。うおお。
 その他、貨物のコンテナへの積み付けの最適化(メタ戦略最適化、メタって言葉はこーやって使うんだぜよね!)とか、そこまで数学を使わない「言論責任保証を行うリスク・コミュニケーション・モデルの提案」とかもおもしろい。
 ちなみに研究者のみなさんの経歴を見てみると、東大の原子力工学専攻を出てハーバード大学へ行ってロスアラモス国立研究所から筑波に来た、みたいなすごいひともいる。


 いいね、院に行く士気があがっちゃうね。これはうちの院や東工大やなんかの会誌も手に入れなきゃ。