あなたのkugyoを埋葬する

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2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

Baby dan dan

さすがに反響はない、のは当たり前で、哲学書ばかり読んでいると、あるいは半径1クリック環境を整備しまくっていると勘違いしがちだけど、世の多くのひとは分析哲学なんかに興味ねーのである。そういうわけで、少なくとも話をふればレスポンスをもらえるよう…

きょキャ まとめ

結論を再掲すれば、虚構キャラクタに対しての罪は形而上的な罪であった。そしてその罪への自覚が、われわれをいっそう虚構を愛するようにし、またいっそう現実を愛するようにもするのだ。 ただし、上記の結論に反駁する方法はいくつかある。 第3項で見たよう…

きょキャ2と3とのまとめ

ブログ上ではめんどくさいので省略するが、じっさいのレジュメでは、第 2節と第3節とで以下のような議論が展開された。 ボストロム「“文明滅亡”と“知的好奇心”を生け贄に……儀式魔法“シミュレーション・アーギュメント”ッ!! “汎虚構主義”を儀式召・喚ッ!」…

きょキャ1-7 われわれはこの議論を受け入れる必要があるか

虚構キャラクタに対する罪 第1節 虚構キャラクタに責任を負うべきか 第7項 われわれはこの議論を受け入れる必要があるか こうしてわれわれは、虚構キャラクタへの責任、という概念を分析し、それ以前にはなかった洞察にたどりついた。しかし、じつはまだ1つ…

きょキャ1-6 われわれはどうすればいいのか

虚構キャラクタに対する罪 第1節 虚構キャラクタに責任を負うべきか 第6項 われわれはどうすればいいのか では、こうして足場を固めたところで、予告したとおり(6)「どうすれば虚構キャラクタに対する責任を果たすことができるのだろうか?」を考えてみよう…

きょキャ1-5 われわれは勝手すぎるのか

虚構キャラクタに対する罪 第1節 虚構キャラクタに責任を負うべきか 第5項 われわれは勝手すぎるのか われわれは、この勉強会が始まる前には、虚構キャラクタに権利を認めてこなかった。そこでここまでの議論では、なんとかして虚構キャラクタに権利を認めて…

きょキャ1-4 権利なんてあるのだろうか

虚構キャラクタに対する罪 第1節 虚構キャラクタに責任を負うべきか 第4項 権利なんてあるのだろうか ところで、いくら見殺しにしたとはいえ、相手は虚構世界のなかにいるのである。われわれはそんな相手に責任を感じる必要があるのだろうか? つまり(4)「…

きょキャ1-3 われわれになにができるのか

虚構キャラクタに対する罪 第1節 虚構キャラクタに責任を負うべきか 第3項 われわれになにができるのか こういうわけで、次には(3)「虚構世界で起きることに、われわれは影響を及ぼせるのか?」という問いを考えよう。 まず、虚構世界でのできごととは、それ…

きょキャ1-2 われわれは見殺しにしたのか

虚構キャラクタに対する罪 第1節 虚構キャラクタに責任を負うべきか 第2項 われわれは見殺しにしたのか ところで、われわれが責任を負ったり、罪の意識を感じたりするのは、必ずしも自分の行動を直接的原因とすることがらに対してだけではない。当然なすべき…

きょキャ1-1 われわれが殺したのか

虚構キャラクタに対する罪 第1節 虚構キャラクタに責任を負うべきか 第1項 われわれが殺したのか フィクションのなかに登場するキャラクタに対して、現実世界のわれわれが責任を負うべきだろうか、という問題について、いくつかの論点を考えてみる。まずは(…

虚構キャラクタに対する罪 はじめに

「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」 *1に関連した、いわゆる児ポ法問題が、最近話題を呼んでいる。 この法律の目的は、次のように示されている。 第一条 この法律は、児童に対する性的搾取及び性的虐待が児童の権利を…

虚構キャラクタに対する罪 目次

「虚構キャラクタに対する罪」 最近、ブロゴスフィアで虚構キャラクタに対する罪の問題が俎上にあがっていたので、みんなが虚構キャラクタに対して罪の意識を感じるように、分析哲学っぽく議論してみた。2008年4月27日に行った勉強会のレジュメを、当時の指…

和訳交渉中か

2008-04-19 叢書《制度を考える》の続刊で注目は、デイヴィッド・ルイスの『慣習――哲学的考察』とケン・ビンモアの『自然的正義』の2冊。 うおお! NTT出版やるねえ! でもどこにブクマをつければこの情報をメモ(memorize)できるかわからない。NTT出版のサ…

日本語に淘汰圧

おもしろいサービス。 http://kotoba.nuee.nagoya-u.ac.jp/sc/readability/ 「下記のボックスに入力された日本語テキストの難易度を推定します」とある。たぶんまだまだ細かい改訂が必要だろうが、学習指導要領を見て漢字の難易度をチェック、というレベルで…

続いては歌手のピーター(池畑慎之介)さんです

最近借りた本。動物の解放作者: ピーター・シンガー,Peter Singer,戸田清出版社/メーカー: 技術と人間発売日: 1988/09メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (8件) を見る すいすい読んでしまった。ところで、最近よくPeter SingerとSteven Pi…

しまった

対角線論法 - kugyoを埋葬する プッwwwwwwバカスwwwwwww もとの話に戻すと、無限個の超々・豊穣な可能世界には、それぞれ無限個の知的生命が住んでおり、これら「超々・豊穣な可能世界に住む知的生命すべての集合」がNPower(X)に相当する。 しね…

対角線論法

だれかおれを無限論の教室か集合論の教室に連れていってくれまいか。 おとといあたりからずっと、対角線論法に悩まされている。過去の記事(様相実在論者・俺、参上! - kugyoを埋葬する)で論じたことがまちがっているような気がする。 集合からそのべき集…

はてなキーワードはヤスパースとパースとを見分けられるか?

最近借りた本。 責罪論, ヤスパース 著 ; 橋本文夫 訳(理想社, 1965) なお、この本は以下のように改訳されている。戦争の罪を問う (平凡社ライブラリー)作者: カールヤスパース,Karl Jaspers,橋本文夫出版社/メーカー: 平凡社発売日: 1998/08/01メディア: 単…

でろんぱから虚構キャラクタの権利へ

以下はメモなので、あとで個別に検討して書き直すおそれがある。 『なぜ意識は実在しないのか (双書 哲学塾)』読了。ポイントは押さえた。この永井のチャーマーズ批判は、チャーマーズの「われわれ」を「私」に書き換えればかわせてしまうのでは? あと「人…

「様相実在論」について

よそさまのブログで専門でもない知識を書き散らすほど責任をとれないので、自分のブログで。 「様相実在論」を理解しているというわけでもないけど - finalventの日記 哲学専攻でもない野蛮な理系の学部学生の知識ですが、様相実在論は、一般的には形而上学…

「大学読書人大賞」は4日14時半から上野にて

「大学読書人大賞」―大学読書人大賞―大学文芸部イチオシの本 はい、前々からサイドバーで告知したり本文にまぎれこませたりしていたイベント「2008大学読書人大賞を決定する公開討論会」ですが、もう一度場所と時間とを明記します。 場所:東京都美術館の講…

「現代思想」2001年11月臨時増刊号なんてどうすかね

最近借りた本のリスト。シリーズ心の哲学〈1〉人間篇作者: 信原幸弘出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2004/07/01メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (9件) を見るシリーズ心の哲学〈2〉ロボット篇作者: 信原幸弘出版社/メーカー: 勁草書房…

MAD HUNTER

いま『合理性の諸問題 (現代哲学への招待 Great Works)』(原題はProblems of Rationalityだよ)をがんばってげろげろ読んでいるんだけど、著者はドナルド・デイヴィドソンなんだよね。 で、私はひとなみにインターネットを駆使するインターネッタなので、 ド…

最近買った本。文藝 2008年 05月号 [雑誌]出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2008/04/07メディア: 雑誌 クリック: 24回この商品を含むブログ (37件) を見る 作家のリストを見ても、とうぜんながら、作家の力量はわからない。このリストをリスト以外の方…

CiNiiでググれ

岩波講座 哲学も戦後だけで3講座めとなるのだが、その第7巻は『芸術/創造性の哲学』である。しかし、じつは虚構論というのは芸術の哲学というより、言語の哲学に近い領域にあり、第3巻『言語/思考の哲学』には清塚邦彦「虚構論」が収録される。 で、この清…

信じられないから、奇跡って言うんですよ

ミクシィを更新したよ……。 で、そこで載せた奇跡批判の議論を短くまとめて、ついでに答えも載せておこう。 奇跡の報告の信憑性を考えてみよう。 信憑性100%の情報というのは恒真式である。また、0%の情報というのは恒偽式である。 で、この信憑性と、情報の…

場婆婆

よそでこういう記事を書いた。 出会いの湯/場 - 学生ブログ 明日は大嵐か。ゾーン・ダブル・花見をしようと思っていたのだが。

喫文会

先日出会った太田さん(心の科学基礎論研究会に行ってきた - kugyoを埋葬するを参照)が、喫文会というサークルのメンバでいらしたことにいまさらながら気づく。彼のブログ(笑半紙)はずっと前から私のはてなアンテナに登録されてあるのだ。 喫文会には私のサ…

逆ギャンブラの誤謬

最近買った本のリスト。TITLe (タイトル) 2008年 02月号 [雑誌]出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/12/22メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (14件) を見るおかしな道具のカタログ (1977年) (パルコピクチャーバックス)作者: …

つかれたぞー

新入生の歓待を手伝ったのだが、待ち時間のあいだ、『考える人 2008年 05月号 [雑誌]』を使ってゲームをした。「海外の長篇小説ベスト100」という記事のなかに出てきそうな作品を互いに5つあげて、順位の数字の合計のでかかったほうの勝ちである。 相手は確…