「きにするなよ ロボ」
第8回 文学フリマで買った同人本の紹介です。
- F-51 なるなる文庫:「きにするなよ ロボ」(\300)
この本、300円だったか400円だったか、いまいち自信がありません。文学フリマも終盤にさしかかったころに買ったので、メモをし忘れてたのです。
この作品を含め、こちらのブース「なるなる文庫」では絵本を売っていて、思わずいくつか立ち読みしてしまったのですが、ジャイアント馬場に似た「ロボ」の出てくるシリーズがおもしろかったので、これを買いました。
成績の悪い「たけし」は、「とうさん」に命ぜられ、「『はじめは たしざんも/できなかったが/いまでは このとおり』」という、学習する「ロボ」と外出します。この「たけし」ですが、「とうさん」に「『テストは どうした?』」と聞かれた返事が「『みせるほどの/ものでは』」だし、外出先でイスにすわるときの態度がぐでーっとしていて子供らしくないし、難局に陥った(「プスン プスン アポォ」)「ロボ」をなぐさめていわく「『きにするなよ、ロボ。/ぼくも しらないこと/ばかりだけど まいにち/たのしいよ』」だし、なかなかにできた人物です。
ところで、絵本において、主人公の家族、たとえば父親や母親やとというのは、あまり影の濃いものではないように思うのですが、この絵本は「とうさん」の振り向き顔のアップからはじまっていて、そこが興味深かったです。
絵本のなかの家族の表象って、たぶん研究があるだろうから、挿絵の研究をしていた友人に聞いてみようかしら。
こちらが同人のサイトだそうです。いくつかの絵本が読めます。
なるなる文庫 : ご案内