あなたのkugyoを埋葬する

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キスよりすごい音楽って本当にあるんだよADVっていろいろ詰め込んでていい

 「キスよりすごい音楽って本当にあるんだよADV」だけ読んでも,恋愛がテーマだけどそれと並列かそれ以上に音楽活動を持ってきていて,しかも「本当にあるんだよ」のところで私たちを夢の世界へいざなってくれることも保証してくれる.


 最近買った本のリスト.

数学パズル 美女か野獣か?―楽しみながらゲーデルの謎にせまる

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Noncognitivism in Ethics (New Problems of Philosophy)

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てけてけマイハート 1 (バンブー・コミックス)

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生を肯定する倫理へ―障害学の視点から

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ポルノグラフィ 「平等権」と「表現の自由」の間で

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恐怖の館―世にも不思議な物語

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Literary Criticism: An Introduction to Theory and Practice

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好きっていいなよ。 1 (デザートコミックス) (KC デザート)

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存在しないものに向かって: 志向性の論理と形而上学

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ジェンダー (図解雑学)

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魔法の庭 (ちくま文庫)

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パロマー (岩波文庫)

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レ・コスミコミケ (ハヤカワepi文庫)

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むずかしい愛 (岩波文庫)

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柔かい月 (河出文庫)

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午前3時の無法地帯 (1) (Feelコミックス)

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 *生を肯定する倫理へ―障害学の視点から*についての伊勢田さんの書評(Daily Life:野崎泰伸『生を肯定する倫理へ 障害学の視点から』)については,後半はそのとおりと思っておりますが,最初の議論*1については,もう少し議論の余地があると思っています.お二方の書かれたものからはいつも勉強させていただいておりますので,あまり文献にあたっておりませんけれども,考えたことを少々述べたく思います.
 まず1-2については,「障害」概念をもっとよく考えると,「障害」が個人に備わる性質だと考えるのではない立場がありそうです(野崎さんはむろんこの立場だと思われる).この場合,「障害をなくす」ことは,たとえば路面の石を除く(「障害_物_を除く」)のとまさに同様に,個人の外の環境を整備することで行うことができるでしょう(「社会モデル」の述べるところとは微妙に異なることを述べているつもりです).「いや,その場合でも障害がなくなったわけではない,車いすの整備によって利便性が得られたのでわかりづらくなっただけだ」という反論は,「個人」とその外の「社会」とを決然とわけることができなければ,たとえば病気の治療はじっさいの治療ではない,完治しても病気がなくなったわけではない,という立場を受け入れることになりかねません.そして野崎さんの論点は,好意的に解釈するならば,「障害はないほうがいい」と考えることが悪いのではなくて,「個人にとって障害はないほうがいい」と考えることが悪いのだ,というものだったのではないでしょうか.おそらく野崎さんも,「社会は利便性のために整備したほうがいい」(「障害_物_は,一般的には,取り除いてあったほうがいい」)という立場は受け入れるだろうと思いますので.そしてもしそうだとしたら,伊勢田さんのご指摘はそれ自体としてはまったく正しいものでありつつ,若干的を外しているように思われます.
 1-3については,ほかのところでも指摘があったかと思いますが,現在行われている「さまざまな社会実践」のほうこそが「適応的選好」であり"歪められた選好"である可能性を見逃しているように思われます(おそらく野崎さんはこの立場をとりそうです).私は合理的選好についてそこまで強い立場はとりませんが,この点もう少し検討の余地はあるかもしれません.また,障害について後天的に「持たせる」例ばかりが考えられています.しかし,障害を持たせることが悪いとされるのは,障害がないほうがよいからである,と言い切るために,こうした例を根拠とするだけでは不十分ではないでしょうか.そのような例ではほかにも,自己決定権の侵害などの害が起きており,そちらが悪の原因となっている可能性があるので.もちろんこの場合,寝ているあいだに勝手に改造手術を行って虫歯を治療してあげる例なども,自己決定権を侵害するので同様に悪だと考えることになりますが,このことはそれほど直観に外れはしないのではないでしょうか*2

*1:"1−2障害はない方がいいか?", "1−3 「障害はないほうがいい」と思わない障害者の存在は一般論をくつがえすか"

*2:じゃあ,ひとの知らないところで路上の石をどかしてやるのは,石につまづくかどうかの決定権を侵害したことになるのかよ,という反論はありそうです.