あなたのkugyoを埋葬する

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C17 トリアトリエ,身削ぎの山(¥0)

第21回文学フリマ感想 Advent Calendar 2015 - Adventar,はじめました.この記事で16日め.
私が第21回文学フリマ東京で買った本のリストはこちらです: 購入全誌感想(23評/23冊) - kugyoを埋葬する

C17 トリアトリエ,身削ぎの山(¥0)

トリアトリエ [第二十一回文学フリマ東京・小説|エンタメ・大衆小説] - 文学フリマWebカタログ+エントリー
「身削ぎの山」トリアトリエ@第二十一回文学フリマ東京 - 文学フリマWebカタログ+エントリー

 福島県の家の裏山で遭難した「コノマ」は,雪のなかで女の子「イツキ」と出会い,この裏山がいつもの裏山ではなくなっていると気づく.戻った家ももとのようではない.窮地をなぞめいた鹿の化けものに救われた「イツキ」は,その幻想的な体験から数年後,祖母の遺品を見るうち,鹿の正体に気づくのだった.
 タイトルの「身削ぎ」はなんだろうか考えていたのだが,発音としては“ミソギ”つまり“禊ぎ”(身をすすぐことに由来している)なのだと思う,じゃあだれが禊ぎを経たのか? 俗世に戻った「コノマ」ではないように思う,祖母が現世でなすべきことをすませ,すっきり死にました,ということなのかもしれない.