あなたのkugyoを埋葬する

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"人間学"その3

 「学生生活から一般社会に溶け込んでいく際に求める世間智によせるわずかばかりの箴言」はアフォリズム集で、まあまあいかにも大学生らしい熱気とルサンチマンにあふれている点、「告発する文学」と軌を一にするのだけど、もっと厳選するべき。せっかくセンスある箴言も入っているんだから。

 うーん、他の論については個別に言及すること、特になし。本を読むこと、大事です。


 「麗し」は小説。文体模写には徹底がだいじ。最後の行はよいと思う。つまり、可愛さについて、プリティ="いとおし"は「人の手の加わらない自然な美しさ」で、キュート="麗し"は「人の手で作られた美しさ」であると二分した上で、最後を「龍太郎はそれを素直に可愛いと思った。」としめているから、龍太郎がけっきょくどっちにコミットしたのかいちおう分からないようになっている。


 "人間学"、全体的に、熱気にあふれていて感じはいいので、次号以降も立ち読みはしてみようかと思う。たぶん、雑誌作りも試行錯誤の連続だったのではないか。がんばってほしい。